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薬剤師のありかた 薬学コラム

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「支援薬局」の要件に対する違和感~本末転倒な健康相談、公開されない薬剤師の素性

健康相談を薬剤師が受けるべきか

 しかし、どうも本末転倒、本来の目的を忘れてしまっているような違和感があります。

 薬剤師というのは、本来”薬学”の専門家として、医師・看護師らと協力して医療を支えるべき存在です。本来の薬学を疎かにして、別のことをするべきではありません。

 まずは、薬剤師が”薬学”の専門家としてチーム医療に大きく貢献できるようになるのが先ではないでしょうか。
 本当に、もう”薬学”の専門家として大成し、別のことに手を広げるほどに薬剤師が成熟しているのでしょうか。

 

ディズニーランドのキャストも仕事を分けた

 ディズニーランドの清掃員が、ホウキで地面に絵を描いて話題を呼んだことがあります。この時、多くの清掃員が「絵を描く」ことに熱中し、本来の清掃が疎かになるという事態が起こりました。

 こうした事態を受けて、「絵を描く」ことができるのは一定の要件を満たして会社から許可を得た人だけ、という制限を設けたとされています。

 薬剤師も、本来の”薬学”もままならない状態で、あちこち手を出すべきではありません。薬剤師が果たすべき使命は、”薬学”の知識を使った医療への貢献です。

健康相談を受けるのなら、責任を持って相談に乗れるだけの勉強が必要

 薬剤師は”薬学”の専門家なので、薬に関する相談であればいくらでも相談に乗り、情報提供やアドバイスをすることができます。これは、薬剤師がそれだけ薬のことを勉強しているからです。

 だから、薬の相談を受け付けている薬局はたくさんありますし、薬の不安や疑問に答えられる薬剤師もたくさん居ます。

 しかし、”健康相談”という内容に関してはどうでしょうか。薬剤師は”医学”の専門家ではないので、”診断”をすることはできません。そのため、究極的には何か相談を受けても「医師に相談してください」としか言えないのです。
 そんな相談員に、何か存在価値はあるのでしょうか。

 確かに、海外の薬剤師のように「医師に相談すべきかどうか」という”選別(トリアージ)”を行うことには大きな意味があります。しかし、もしこういったトリアージを実施しようとするのであれば、まず全国の薬剤師に対して、トリアージに関する勉強をさせ、その支援体制を整えることが先決です。

 そういった事前準備もなく、いきなり”健康相談”をやりなさいと言われても、薬局で”健康相談”をしたら良いんじゃね?という単なる思い付きの案としか思えません。

薬剤師もプロフィール公開をすべき

 ”かかりつけ”という表現も盛んに叫ばれますが、その割には勤務する薬剤師が誰なのか、いつ勤務しているのか、どういった勉強をしてきた薬剤師が勤務しているのか・・・そういった情報が全くありません。

 病院であれば、どこの大学を卒業し、どこの病院で勤務し、どういった学会に所属する医師が、どの時間帯に診察しているのか、ということがインターネット上でも公開されています。

 薬剤師には、そんな情報が全くありません。実際に薬局に行ってみないと、勤務しているかどうかもわかりません。そんな状況で”かかりつけ薬剤師”を持てとは、あまりに無茶な話です。

 例えば、健康相談に関する指定の勉強を修め、その資格をもった薬剤師の誰それが、毎日14時~19時まで在籍しています、といった情報が公開されていれば、”健康相談”もしやすいのではないでしょうか。

 これからは薬局でも、どの薬剤師が勤務しているのか、その薬剤師がどんな勉強をしてきているのか、という情報を、もっと公開していく必要があると考えています。

 

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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