スポンサードリンク

薬剤師のありかた 薬局の上手な利用方法

/

薬局に様々な治療・疾患パンフレットを置くことに、意味はあるのか?~中学2年生でも理解できる資料、というミソ

回答:資料配布だけでも効果がある

 病院や薬局では、待合室に様々な治療方法・疾患について書かれたパンフレットが所狭しと置かれているのをよく目にします。
 中には、「病気の話ばかりで嫌になる」という方もおられます。何の考えも無しに乱雑に設置することは、あまり喜ばしいことではありません。

 しかし、こうしたパンフレット等の資料は、きちんと目的をもって配布することで、患者と医療従事者との関係を強化し、実際の治療効果にまで影響することが証明されています。

 治療方法や疾患についての資料は、薬局でもお渡しすることが可能です。何かわかりやすい資料が欲しいな、と思った際には、ぜひ薬局薬剤師に相談して頂ければと思います。

回答の根拠:中学2年生が理解できるくらいの資料が良い

 患者が自分の治療方法を決定するにあたり、参考となるような資料を渡す、というだけでも、医療従事者と患者の関係が強化されると考えられています1)。
 このとき渡す資料は、中学2年生(原文:eighth-grade)くらいが理解できる程度の資料が良いとされています。

 1) N Engl J Med.368(1):6-8,(2013) PMID:23281971

 例えば、統合失調症の治療において、患者にも十分な情報提供がなされ、医療従事者と患者の間にも信頼関係を築くことで、再入院などのトラブルを減らせることが報告されています2)。

 2) J Clin Psychiatry.68(7):992-7,(2007) PMID:17685733

 特に、精神系疾患のように、医療従事者と患者との信頼関係が”服薬状況”にも大きく影響し得る疾患においては、信頼関係が極めて重要な意味を持ちます。

 また、精神系疾患は自覚症状もコロコロ変わりやすく、”症状が落ち着いていても、薬を飲み続けなければならないのは何故か”という点について理解がなければ、簡単に服薬が中断されてしまいます。
医療従事者と患者の信頼関係

 実際、うつ病患者は治療開始から1年半経過すると、半数近くの人が薬を中断していまっているという調査結果もあります3)。

 3) J Clin Psychiatry.66(2):220-227,(2005) PMID:15705008

 こうした正しくない薬の使用方法によって治療が長引くと、ますます医療への不信感が高まる原因となります。

 

薬剤師としてのアドバイス:薬剤師に資料探しをお願いすれば良い

 自身の専門領域に特化した医師と比べると、薬剤師は治療や病気に対して”浅くとも広い知識”を持っている傾向にあります。
 そのため、医療従事者の中では”中学2年生でも理解できる資料”というものを、非常に見つけやすい立ち位置に居るとも言えます。

 そのため、何かわかりやすい資料が欲しいな、と思ったときには、薬局で薬剤師に何か良い資料は無いかと相談してみることをお勧めします。

 

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

■主な活動


★6月22日のフジテレビ「直撃LIVE グッディ!」に薬剤師としてコメントを寄せました。
★3月23日発売の「異世界薬局(コミック版)」に薬学監修として携わりました。
★12月28日のYahoo!ニュース動画「抗生物質が効かなくなる日」に監修として携わりました。

★PharmaTribuneにて連載中

利益相反(COI)
特定の製薬企業との利害関係、開示すべき利益相反関係にある製薬企業は一切ありません。

■カテゴリ選択・サイト内検索

スポンサードリンク

■ご意見・ご要望・仕事依頼などはこちらへ

■お勧め書籍

recommended

■提携・協力先リンク


オンライン病気事典メドレー

banner2-r

250×63

  1. 活動実績

    【活動実績】Yahoo!ニュース動画「抗生物質が効かなくなる日」の監修に携わりま…
  2. 活動実績

    【活動実績】日経新聞の土曜版「日経プラスワン」に取材協力しました
  3. 活動実績

    【活動実績】日本薬剤師会による災害支援活動に従事しました
  4. 活動実績

    【活動実績】情報番組「直撃LIVE グッディ!」に薬剤師としてコメントを寄せまし…
  5. 活動実績

    【活動実績】日経トレンディ3月号の「花粉症対策記事」に情報提供しました
PAGE TOP