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抗真菌薬 薬の飲み方

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『イトリゾール』の「カプセル」、食直後に服用するのは何故?~空腹時の吸収低下

回答:空腹時では吸収が低下する

 水虫治療に用いる『イトリゾール(一般名:イトラコナゾール)』の「カプセル」は、食直後に服用する必要があります。
 空腹時に服用すると、薬の血中濃度が半分程度まで低下し、治療効果に大きく影響する恐れがあります。

 同じ『イトリゾール』でも、「内用液」は食前に服用する薬です。また、「カプセル」と「内用液」では適応症や用法も異なること、同じmgを服用しても異なる血中濃度変化を示すことに注意が必要です。
 

回答の根拠:食事と『イトリゾール』の「カプセル」

 『イトリゾール』の「カプセル」は、食後と空腹時の服用で大きく吸収率が変わります1)。

※活性代謝物の最高血中濃度(Cmax)
食直後・・・267.4ng/mL
空腹時・・・148.4ng/mL

※活性代謝物のAUC(血中濃度-時間曲線下面積)
食直後・・・6,772ng・hr/mL
空腹時・・・2,268ng・hr/mL

 1) イトリゾールカプセル インタビューフォーム

 このように空腹時の服用では血中濃度は55%、AUCは33%にまで低下します。これによって治療に大きな影響を与える恐れがあります。

 『イトリゾール』は脂溶性が高いため、食事内容の脂肪成分によって溶解性が高まることや、胃酸分泌量の増加、胃の運動が活発になるなどの影響が関係していると考えられています1)。

薬剤師としてのアドバイス:食事を摂らない場合は

 先述のように『イトリゾール』は、胃酸分泌量の増加、胃の蠕動運動の活発化、食事の脂肪成分など様々な要因によって吸収が助けられています。
 そのため、何か一口食べてから薬を飲む、という方法では十分な対策とは言えません。

 『イトリゾール』を1日1回で使用する場合には、朝・昼・夕の中で最も十分な量の食事をするタイミングで服用するようにしましょう。
 「パルス療法」などで1日2回で服用する場合には、通常は朝・夕にわけて服用します。こうした用法で指示されたものの、朝の食事を摂らない場合などは、薬の変更も含めて一度医師・薬剤師に相談するようにしてください。

+αの情報:『イトリゾール』の「内用液」

 同じ『イトリゾール』でも、「内用液」は食前で服用した方が吸収が良く、食後で服用すると吸収が低下する薬です2)。「カプセル」と真逆であることに注意が必要です。
 また、「内用液」を食前で服用した場合は非常に吸収が良く、同じ用量の「カプセル」を服用した場合よりも血中濃度が高くなります2)。

 2) イトリゾール内用液 インタビューフォーム

 「内用液」では「パルス療法」が行えないなど適応症も異なるため、単なる剤型違いではなく別の薬と認識しておく必要があります。

 
 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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