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似た薬の違い 小腸ChoTP阻害

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『ゼチーア』ってどんな薬?~スタチンとの違い、併用の有用性

回答:小腸からのコレステロール吸収を阻害する

 『ゼチーア(一般名:エゼチミブ)』は、小腸からのコレステロール吸収を阻害する薬です。 
 『クレストール(一般名:ロスバスタチン)』や『リバロ(一般名:ピタバスタチン)』などの「スタチン」製剤は、肝臓でのコレステロール合成を抑制します。
ゼチーアとスタチン
 どちらも血中コレステロール値を下げる作用のある薬ですが、全く異なる作用を持つ別の薬です。 

 『ゼチーア』と「スタチン」製剤を併用することによって、LDL値を下げる効果が大きくなることや、心血管疾患の発症抑制効果があることが知られています。

回答の根拠①:コレステロールのトランスポーター阻害作用

 『ゼチーア』は、小腸での食事由来・胆汁由来のコレステロール吸収を阻害する作用によって、血液中や肝臓のコレステロール含量を低下させる効果があります1)。
 こうした効果によって、動脈硬化の進行を抑制する効果が期待されています。

 1) ゼチーア錠 添付文書

 

回答の根拠②:代償的な合成・吸収の増加

 コレステロールの吸収と合成はお互いに補い合う関係にあります。

 『ゼチーア』によってコレステロール吸収が低下すると、身体はそれを補うために肝臓でのコレステロール合成を増加させます2,3)。
ゼチーアとスタチン~代償的な増加2
 2) J Am Coll Cardiol.40(12):2125-34,(2002) PMID:12505224
 3) Circulation.107(19):2409-15,(2003) PMID:12719279

 同様に、『クレストール』や『リバロ』などの「スタチン」製剤によってコレステロール合成が低下すると、身体はそれを補うために小腸でのコレステロール吸収を増加させます4)。
ゼチーアとスタチン~代償的な増加1
 4) J Lab Clin Med.141(2):131-7,(2003) PMID:12577049

 『ゼチーア』と「スタチン」製剤は併用することによって、こうした代償的な増加を抑え、コレステロール低下効果を高めることができます。

 実際、この2つを併用することでより大きなLDL値の低下と、心血管疾患の発症抑制効果が得られること5)、更に動脈硬化の原因となるプラークを小さくする効果6)が報告されています。

 5) N Engl J Med.372(25):2448-50,(2015) PMID:26039520 ※IMPROVE-IT試験
 6) J Am Coll Cardiol.66(5):495-507,(2015) PMID:26227186

薬剤師としてのアドバイス:コレステロールの基準が撤廃されたのは、食事制限だけでは意味がないから

 コレステロールの基準値が変わったことで、「もうコレステロールは気にしなくても良くなった」と勘違いしておられる方が大勢おられます。

 しかし、コレステロール値が高い状態が、動脈硬化などのリスクにつながるという事実は変わりません。

 摂取量の基準が撤廃された理由は、食事制限だけでは意味がないからです。
 動脈硬化などのリスク軽減のためには、野菜や海藻を積極的に摂取することや、タバコ・お酒の減量、減塩、1日30分以上の有酸素運動などを行い、多方面からアプローチする必要があります。

 決して、コレステロールを気にしなくて良くなった、というわけではありません。むしろ、食事以外にもたくさんのことに気を付けなければならない、という意味であることに注意が必要です。
 

+αの情報:今後はガイドラインへの影響も

 2013年、アメリカで脂質異常症に対しては「スタチン」製剤のみを推奨するACC/AHAガイドラインを制定しています。
 これに対して、日本動脈硬化学会をはじめ、日本では「スタチン」製剤以外の薬の使用も妥当であるという見解を示しています7)。

 7) 日本動脈硬化学会 ACC/AHAガイドラインに対する見解 (2014)

 『ゼチーア』は、「スタチン」製剤との併用によってLDL低下や動脈硬化抑制、心血管疾患の発症リスク抑制に効果があることが示されているため、今後の脂質異常症に対する治療方法に大きく影響することが予測されます。

 

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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