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喘息治療薬 薬の特別な使い方

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喉のポリープに、喘息用の吸入ステロイドを使うのは何故?~古い吸入薬の利点

回答:薬は喉や生体にも付着するから

 ステロイドの吸入薬は、本来は薬剤を気管支や肺にまで届けて喘息を治療する薬です。

 しかし、吸い込んだ薬が全て肺にまで到達するわけではなく、途中で口や喉、声帯などに付着してしまいます。

 喉にポリープ等の炎症がある場合、こうした”途中で付着してしまう薬”による効果を期待し、吸入ステロイドを使うことがあります。
喉のポリープと吸入ステロイド

 特に、古い吸入薬は肺への到達率が悪く、多くの薬が喉に付着するため、喉への作用を期待するには新しい吸入薬よりも優れていると言えます。

回答の根拠:肺への到達率

 ステロイドの吸入薬を喘息の治療で使用する場合、なるべく口や喉に付着せずに肺にまで到達させる必要があります。
 そのため、薬の粒子径を小さくし、肺内到達率を高めるように改良されてきています。

※ステロイド吸入薬の粒子径と肺内到達率 1)
『フルタイド(一般名:フルチカゾン)』
 エアー・・・粒子径2.8μm、肺内到達率30%
 ロタディスク・・・粒子径5.2μm、肺内到達率12%
 ディスカス・・・粒子径3.3~5.4μm、肺内到達率11~17%
『パルミコート(一般名:ブデソニド)』・・・粒子径2.6μm、肺内到達率32~35%
『キュバール(一般名:ベクロメタゾン)』・・・粒子径1.1μm、肺内到達率55~60%
『オルベスコ(一般名:シクレソニド)』・・・粒子径0.9μm、肺内到達率52%
『アズマネックス(一般名:モメタゾン)』・・・粒子径2μm、肺内到達率40%

 1) 気管支喘息「診療のコツ」(南山堂),(2010)

 到達率の良いものでも50~60%程度のため、吸入した薬の半分程度は口や喉、声帯といった場所に付着してしまうことになります。 

 喘息治療の際には、吸入が終わった後に”うがい”をし、口や喉に付着したステロイドを洗い落とし、口腔カンジダや嗄声(声枯れ)を防ぎます

 通常、喉や声帯のポリープ治療を目的とする場合は、喉のうがいは行いません。ただし、口腔内に付着した薬は洗い落とす必要があるため、口をすすぐ程度の”うがい”は行います。

薬剤師としてのアドバイス:薬の保険適用は喘息治療のみ

 ステロイドの吸入薬は喘息治療を目的とした薬です。吸入の際、仕方なく喉や声帯に薬が付着してしまう、という弱点を利用した上記のような使い方は、当然保険適用外の使い方になります。

 しかし、ポリープは他に除去手術しか有効な治療手段がないため、吸入ステロイドを利用する医師もおられます。

 ただし、こうした使用方法も必ず医師・薬剤師の指導のもとで行い、余っている吸入薬や他人の吸入薬で自己流の治療は行わないようにしてください。
 特に、喘息治療を目的とした吸入薬には、気管支を広げるβ2刺激薬が配合されたもの等、ステロイドではない吸入もあり、間違った使い方をすると危険です。 
 

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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