『アレジオン20』と『アレグラFX』、同じ市販のアレルギー薬の違いは?~用法の差と眠くなりにくさ


回答:1日1回の服用で良い『アレジオン20』、眠気の少ない『アレグラFX』

 『アレジオン20』は1日1回の服用で良いため、忙しくて飲み忘れてしまうことが多い人でも、安定した効果が期待できます。
 『アレグラFX』は「抗ヒスタミン薬」の中で最も眠くなりにくく、服用中でも問題なく自動車運転などが可能です。
アレジオンとアレグラ

 どちらも、医療用の『アレジオン(一般名:エピナスチン)』、『アレグラ(一般名:フェキソフェナジン)』とそれぞれ全く同じ成分の薬です。
 共に、眠気などの副作用が少ない第二世代の「抗ヒスタミン薬」で、花粉症などのアレルギー症状に広く使用されています。
 


回答の根拠①:用法の違い

 『アレジオン』の用法は1日1回ですが、『アレグラ』の用法は1日2回です1,2)。
 
 1) アレジオン錠 添付文書
 2) アレグラ錠 添付文書


 一般的に、1日1回の薬は効果が長く続く傾向にあります。そのため、多少服用時間がズレても効果は比較的安定して発揮されます。
 このことから、1日1回の服用で済む『アレジオン』は、普段忙しくて薬を飲む時間も日によってバラついてしまうような人でも、安定した効果が期待できる薬と言えます。



回答の根拠②:眠気の出やすさ

 『アレジオン』も『アレグラ』も、眠気などの副作用が少ない第二世代の「抗ヒスタミン薬」です。
 その中でも、『アレグラ』は脳への移行率が少なく、眠気が最も出にくい薬とされています3)。
抗ヒスタミンの眠気
 3) Pharmacol Ther.113(1):1-15,(2007) PMID:16890992

 添付文書上でも、自動車運転に対する注意がされていない「抗ヒスタミン薬」は『アレグラ』と『クラリチン(一般名:ロラタジン)』のみです2,4)。

 4) クラリチン錠 添付文書

 眠気の出やすさは人によって個人差がありますが、せっかくくしゃみや鼻水の症状を抑えられても、眠くなったり集中力が低下したりして仕事の効率が下がってしまっては意味がありません

 『アレグラ』は眠くなりにくい上、こうした作業効率にも影響しない薬と言えます。



薬剤師としてのアドバイス:市販薬は成分名で比較する

 『アレジオン20』と『アレグラFX』に限らず、市販薬は宣伝文句ではなく成分名で比較するのが鉄則です。

 宣伝文句だけで選んでいると、不必要に強い薬を使ったり、不要な成分が含まれている薬を使ったり、治療目的とズレた薬を選んでしまう、といったことが起こってしまいます。
 例えば「眠くなりにくい」という表現も、何と比べて「眠くなりにくい」のか、その比較基準を知らなければ意味のない情報になってしまいます。

 こうした成分での比較は、薬局・ドラッグストアの薬剤師が詳しいため、迷った場合には相談することをお勧めします。



+αの情報:『アレジオン』の持つ「抗ロイコトリエン作用」

 医療用の『アレジオン』は、数ある「抗ヒスタミン薬」の中でも、気管支喘息に適応のある珍しい薬です1)。

 気管支喘息は「ヒスタミン」ではなく「ロイコトリエン」が主な原因となるため、通常「抗ヒスタミン薬」の適応症には含まれず、治療には『シングレア(一般名:モンテルカスト)』などの「抗ロイコトリエン薬」を処方されるのが一般的です
抗ヒスタミン薬と抗ロイコトリエン薬の適応

 このことから、『アレジオン』は「抗ヒスタミン薬」でありながら、強力な「抗ロイコトリエン作用」も併せ持った薬と考えることができます。
 「ロイコトリエン」は鼻づまりの原因にもなるため、『アレジオン20』は鼻づまりにも大きな効果が期待できます。


 
 ~注意事項~
◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。
このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

カスタム検索


コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット

トラックバック

トラックバックURL