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薬の誤解 外用剤

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『プロトピック軟膏』を使った時のヒリヒリ・ほてりは、身体に害があるから感じているのでは?

回答:無害なもの

 『プロトピック(一般名:タクロリムス)』の使い始めに感じるヒリヒリ・ほてりは、身体に害のあるものではありません。
 一般的に、1週間から10日ほど使い続けると自然に治まってくるので、最初は少し我慢して使う必要があります。

 もし我慢ならないほど刺激が強い、いつまで経っても刺激が治まらない、といった場合には、一度医師へその旨を相談するようにしてください。

回答の根拠:ヒリヒリ・ほてりの正体

 『プロトピック』を使った時には79.2%という高い頻度で、ヒリヒリ・ほてりといった「刺激感」の副作用が起こります1)。

 1) プロトピック軟膏 添付文書

 プロトピック軟膏を塗ると、感覚神経で「Substance P」という神経伝達物質が放出されます2)。この「Substance P」が、ヒリヒリ・ほてりといった「刺激感」の原因です。
 トウガラシの成分である「カプサイシン」が皮膚に付着しても、全く同じことが起こります3)。
プロトピックとSubstanceP

 2) 薬局で役立つ皮膚科治療薬FAQ メディカルレビュー社
 3) 東北薬科大学研究年報.42:175-83,(1995)

 しかし、「Substance P」は無尽蔵に蓄えられているわけではありません。しばらく放出し続けると枯渇して、それ以上は出て来なくなります。
 そのため、『プロトピック』も続けて使っていると、刺激感がなくなってきます4)。副作用が一過性、一時的であるのは、このためです。

 4) 臨床医薬.14(13):2405-32,(1998)

 ただし、薬をしばらく使わないでいると「Substance P」が再び蓄えられるため、改めて使い始めた時にはまたヒリヒリ・ほてりを感じることになります。

薬剤師としてのアドバイス:ヒリヒリ・ほてりは、入浴や飲酒で強くなる

 ヒリヒリ・ほてりといった「刺激感」は、体温が上がると強くなる傾向があります。

 そのため、入浴や運動、飲酒など体温が上がる行動によって強くなることがあります。ヒリヒリ・ほてりが気になっている場合は、過度に体温を上げないように気を付けることをお勧めします。

 また、ヒリヒリ・ほてりが強い場合には、患部を冷やすことで軽減できる場合もあります。

+αの情報:刺激が強い場合は「小児用」を使うことも

 刺激が強くて薬を使えないという場合は、大人であっても刺激の少ない『プロトピック軟膏小児用』を使うことがあります。
 小児用と書かれていますが、有効成分は同じで、その濃度が低く設定された薬です。欧米では成人にも広く使われています。

 
 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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