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知っておくべきこと 副作用

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「医薬品副作用被害救済制度」って何?

回答:正しく薬を使ったにも関わらず起こってしまった副作用、に対する補償

 「医薬品副作用被害救済制度」とは、薬を正しく使用したにも関わらず、副作用が起きて健康被害を受けてしまった人に対して、医療費の実費や生活補償、年金を給付することで救済を図る制度です。

 この制度は「独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)」によって運営されている、公的な制度です。

 

どういった目的の制度?

 医薬品や医療機器は健康食品と異なり、「有効性」や「安全性」が確保されている必要があります。
 そのために研究・開発段階からたくさんの試験を繰り返し、数々の基準をクリアしなければ薬として世に出てくることができません。

 しかし、薬は細心の注意を払って、正しい使い方をしていたとしても、副作用を100%防ぎ切ることは非常に難しく、健康被害を受けてしまう人が発生してしまうのも事実です。

 実際、かつて「サリドマイド」は開発当初から「安全」とされていましたが、後になって胎児への影響が明らかになり、催奇形性による被害が問題になりました。
 この被害は、当時の最新の知見、科学技術では未然に防ぐことは困難であったことから、「最新の情報と技術を持ってしても、薬による被害を完全に防ぎ切ることは難しい」という認識が広まりました。

 こうした認識の広まりから、薬を正しく使用したにも関わらず、副作用が起きて健康被害を受けてしまった人に対して、公的な救済と補償を行う目的で「医薬品副作用被害救済制度」が設立されました。

 なお、救済や補償のための資金は、50%を国が、50%を医薬品製造販売業者が拠出しています。
医薬品副作用被害救済制度の資金源

どんな給付を受けられるの?(※2017年4月1日改訂)

 対象となるのは、基本的に「入院しての治療」が必要なほどの、大きな副作用が対象となります。

副作用によって、入院治療が必要になってしまった場合

医療費・・・・・・治療にかかった費用のうち、自己負担分の全額
医療手当・・・・入院や通院にかかる、治療費以外の諸費用として、月額36,300円または34,300円

 ※これらの請求は、対象となる医療が行われたときから5年以内に行う必要があります。

副作用によって、日常生活に支障があるほどの障害が残った場合

18歳以上・・・・より重い1級で年額2,752,800円、2級で2,203,200円
18歳未満・・・・より重い1級で年額860,400円、 2級で688,800円

 ※これらの請求には請求期限がありません。18歳未満で対象となった場合でも、18歳からは18歳以上の年金に移行されます。

死亡した場合

生活維持者が死亡した場合・・・・・・・生活再建のため、原則10年間にわたって年額2,408,400円を支給
生活維持者以外が死亡した場合・・・一時金として7,225,200円
葬祭料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・葬祭の費用として206,000円

 金額・対象の引用)医薬品医療機器総合機構 Q&A

給付はどうやって請求するの?

 本人または遺族が直接、医薬品医療機器総合機構へ請求します。その際、医師の診断書や各種証明書が必要になります。

 相談窓口や請求先、必要な書類などについては「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」のWebサイトを参照するか、あるいはかかりつけの病院や薬局で医師・薬剤師にお尋ねください。

 特に、薬剤師はこの「医薬品副作用被害救済制度」に対して、その認知拡大のためにも活動しています。しっかりと医療に対して意識を持っている薬剤師であれば、詳しく答えてくれるはずです。

制度を受けられないことはある?

 救済の対象とならないケースに、以下のようなものが挙げられます。

・予防接種を受けたもの
・救命のためなど、緊急にやむを得ず大量の医薬品を使った場合
・被害が軽度のもの
・抗癌剤や免疫抑制薬といった、対象外の薬を使った場合
・適正に薬を使用しなかった場合

 特に注意すべきなのは、この制度が「薬を正しく使用したにも関わらず起きてしまった、やむを得ない副作用」に対する救済制度である点です。
 「他人の薬をもらって使った」、「家族の薬を自己判断で使った」、「個人輸入で買った薬を使った」、「医師・薬剤師の指示通りに使わなかった」ような場合に起きた副作用は、いずれも適正に薬を使用しなかったとして、対象外となります。

 また、例え自分に処方された薬であっても、随分前に処方されて家に残っていたものを、自己判断で使用した場合にも、”正しい使用”とは見なされない可能性があります。
副作用被害救済制度

 実際、「使用の目的や方法が適正とは認められない」という理由での不支給が28%程度あります。

 万が一、大きな副作用に見舞われた際に、こうした公的制度を受けることができるよう、薬は医師・薬剤師の指示通りに正しく使うようにしてください。

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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