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薬機法 薬局の上手な利用方法

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医療用麻薬の在庫が無かった場合、他店から取り寄せてもらうことは可能?

回答:医療用麻薬の取り寄せは非常に困難

 医療用麻薬は、通常の医薬品とは法律上の扱いが異なり、厳しい移動制限が設けられています。

 そのため、医療用麻薬は、同じチェーン店であっても他店舗からの取り寄せができないことがあります。また、そもそも医療用麻薬を取り扱えない薬局もあります。

 こういった場合、薬の受け取りまでに時間を要することや、別の店舗での受け取りをお願いすることがあります。

回答の根拠①:「医療用麻薬」の調剤には許可が必要

 「医療用麻薬」を扱うためには、薬局は「麻薬小売業者免許」を取得する必要があります1,2)。

 1) 麻薬及び向精神薬取締法第3条
 2) 麻薬及び向精神薬取締法施行規則第1条、1条の2、及び1条の3

 「医療用麻薬」は金庫に保管する必要があるなど、極めて厳重な管理義務があります。
 そのため、単に調剤薬局を開局していても扱うことはできません。別途、都道府県知事による「麻薬小売業者免許」を取得する必要があります。

 町の小さな薬局・・・耳鼻科の門前薬局や、ドラッグストア併設型の薬局などでは、この免許を取得していない薬局もあります。こうした薬局では、「医療用麻薬」を含む処方箋を受け付けることができません。

回答の根拠②:「医療用麻薬」は他店からの取り寄せも難しい

 日常業務的に「医療用麻薬」を取り扱っていない店舗では、例え「麻薬小売業者免許」を取得していたとしても、常に在庫はしていません。

 「医療用麻薬」は高額である上、未開封であっても卸業者に返品もできないため、実際には処方箋を応需してから発注する、という業務を行っている薬局も少なくありません。余計な在庫は経営に影響します。薬局も慈善事業ではなく小売業のため、これは仕方のないことです。

 また、普通の薬であれば近くの薬局や、同じチェーン店の他店から薬を借り受けることも可能ですが、「医療用麻薬」の場合はこれもできません。
 もし薬局間で「医療用麻薬」の貸し借りをしようとするならば、事前に「麻薬小売業者間譲渡許可申請」を地方厚生局に申請しておく必要があります(この「医療用麻薬」の貸し借りは平成19年9月1日の法改正から可能になりました)。

 基本的にこうした事前の対応はしておくべきですが、近くに大きな病院もなく、何年も「医療用麻薬」の処方箋を受け付ける機会が無かったエリアでは、貸し借りの対応準備ができていない薬局もあります。

薬剤師としてのアドバイス:薬局へも事前連絡をしてもらえると嬉しい

 世の中には何千、何万という種類の薬があります。それらを全て在庫しておくことは不可能です。

 しかし、例え「医療用麻薬」であっても準備さえ整っていれば応需することは可能です。その場合、いきなり処方箋を持って行っても時間がかかってしまいます。もし薬の種類がわかっているのであれば、事前に薬局にその旨を連絡し、薬の準備をしておいてもらうことをお勧めします。

 これは「医療用麻薬」に限らず、離れた場所の処方箋を持っていく際には、待ち時間を減らす意味でも協力して頂けると幸いです。

+αの情報:医療用麻薬は郵送できない

 「医療用麻薬」は、卸業者から薬局への配送に書留郵便を利用することは可能ですが、患者宅への配送は許可されていません3)。必ず、薬剤師が患者宅へ配達するか、患者が薬局へ取りに行く必要があります。

 3) 厚生労働省 医薬食品局監視指導・麻薬対策課 「薬局における麻薬管理マニュアル」

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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