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ステロイド(外用) 副作用

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アトピーに使う「ステロイド」の塗り薬、全身の副作用は心配ない?

回答:大量にしない限り、心配ない

 ステロイド外用剤による全身の副作用で、最も大きな問題になるのは、副腎機能の抑制です。

 この副作用は、通常の使用方法ではまず起こりません。また、3ヶ月以内の使用であれば、例え一過性の副作用が起こったとしても、使用を中止することで元に戻ります。

 このことから、基本的に塗り薬で副腎機能への副作用を心配する必要はありません。

 ただし、3ヶ月以上に渡って、1日に10g以上を毎日継続して使用しているような場合には、全身への影響がないかどうかを定期的に検査する必要があります。

回答の根拠:ステロイドのランクによる使用上限量

 ステロイド外用剤は、大量かつ長期で使用すると、副腎機能の抑制が起こる可能性があります。

※副腎機能への副作用が発生し得る予想量 1)
Ⅰ群(Strongest)・・・・・1日10g以上
Ⅱ群(Very Strong)・・・1日20g以上
Ⅲ群(Strong)以下・・・・1日40g以上

 こういった量を連日使用しているような場合は、副作用が発生する恐れがあります。ただし、3ヶ月以内の使用であれば、副作用が起きても使用を中止することで元に戻ることがわかっています1)。
 
 1) 日本医事新報 3625:135-136,(1993)

 通常、症状が落ち着けば1日1回に減らして使用量を抑えたり2,3)、『プロトピック軟膏(一般名:タクロリムス)』へ変更するなどの対応をとります。そのため、このような大量のステロイド外用剤を、3ヶ月以上続けて使用すること自体が稀なケースと言えます。

 2) 日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」 (2008)
 3) 日皮会誌 118:325-342,(2008)

 例外的に3ヶ月以上に渡って使用する場合でも、定期的に医師の診察を受け、検査を受けることによって、大きな副作用に発展することを防ぐことができます。

薬剤師としてのアドバイス:炎症が長く続くことのデメリットの方こそ、気にするべき

 ステロイド外用剤は、メディアの不必要なバッシングやネット上の誤った情報によって、治療に抵抗のある人が少なくありません。

 しかし、大前提として、ステロイド外用剤を使って副作用が起こるよりも、炎症が長く続いて皮膚に負担がかかることの方が、遥かに可能性が高く、そして身体にとってもデメリットが大きいものであることを知る必要があります。

 また、毎日塗布するよう指示されているにも関わらず、なるべく使用量を減らそうと、ひどくなった時だけ塗布するような使い方をする人も居ます。

 こういった使い方では、かえって症状が長引き、トータルで考えた時に薬の使用量も多くなってしまいます

 症状の酷い時はステロイド外用剤を使い、落ち着いてきたらスキンケアに切り替えていく、という正しい治療を行うためにも、必ず医師・薬剤師の指示を守って使用するようにしてください。

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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