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似た薬の違い 点眼薬

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『アレジオン点眼液』、コンタクトレンズをつけたまま点眼しても良い?

回答:装着したまま点眼して大丈夫

 2014年12月から、『アレジオン(一般名:エピナスチン)』点眼液は、コンタクトレンズをつけたまま点眼ができるようになりました。

 通常、点眼する際はコンタクトレンズを外してから点眼し、更に10分の間隔を置いてから装着し直す必要があります。
 これは、点眼液に使われている防腐剤「ベンザルコニウム」が、ソフトコンタクトレンズに吸着し、目に悪影響を及ぼす恐れがあることが理由の一つです。
アレジオン点眼液の変更点

 『アレジオン』点眼液は、他の点眼液に先駆けて「ベンザルコニウム」を使わない製剤になり、ソフトコンタクトレンズを装着したままの点眼が可能になりました。

回答の根拠①:「ベンザルコニウム」の吸着と、角膜への毒性

 開封した目薬の最も大きな問題は、液の中で雑菌が繁殖することです。そのため、多くの点眼液では防腐剤である「ベンザルコニウム」が使用されています。
 この「ベンザルコニウム」は通常、全く問題にはなりません。点眼液が眼と接触している時間は僅かだからです。

 しかし、「ベンザルニコウム」はソフトコンタクトに吸着しやすい性質を持っています。そのため、レンズコンタクトレンズを装着したまま点眼すると、「ベンザルコニウム」はレンズに吸着し、長時間、眼の角膜と接触することになります。
ベンザルコニウムの吸着
 長時間、角膜と「ベンザルコニウム」が接触し続けていると、角膜に害を及ぼすことが報告されています1)。

 1) 第25回日本緑内障学会「角膜ジストロフィと塩化ベンザルコニウム」

 ただし、点眼時にはレンズを外し、その後10分の間隔を置いて装着し直すことで、この吸着は回避することができます2)。
  
 2) CLAO J.24(4):227-31,(1998) PMID:9800062

回答の根拠②:『アレジオン』の防腐剤変更

 『アレジオン』点眼液は、2014年12月から防腐剤を「ベンザルコニウム」から「リン酸水素ナトリウム」と「ホウ酸」に変更されました。
 これらの成分はソフトコンタクトレンズに吸着されないため、装着したまま点眼することも可能です3)。

 3) アレジオン点眼液0.05% 処方変更のお知らせ(参天製薬)

薬剤師としてのアドバイス:コンタクトレンズの着脱が面倒であれば、一度相談を

 現在のところ「ベンザルコニウム」を含まない点眼薬は、『アレジオン』点眼液の他は、1回使い切りタイプ(例:『インタール(一般名:クロモグリク酸)』点眼液UDなど)の点眼液だけです。

 アレルギーを抑える点眼液には『アレジオン』の他にも『パタノール(一般名:オロパタジン)』などがあり、使い心地に多少の違いがありますが、治療効果にはそれほど大きな違いはありません。
 コンタクトレンズの着脱が面倒な場合は、一度主治医と相談することをお勧めします。

+αの情報:ワンデーのコンタクトレンズでは気にしなくて良いこともある

 2週間使い続けるコンタクトレンズでは、日々の点眼によって多量の「ベンザルコニウム」が吸着してしまうことが報告されています4)。

 4) CLAO J.23(2):96-9,(1997) PMID:9108973

 しかし、1日使い切りのコンタクトレンズなどでは吸着量も少なく、問題にならない可能性も考えられます。
 短期間しか点眼しない場合には着脱を繰り返す方が角膜に良くない場合もありますので、一度主治医と相談するようにしてください。

 本記事は、2016年3月29日の「MEDLEYニュース」にも寄稿させて頂きました。

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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