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薬の誤解 個別指導対策

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「適宜増減」とはどういうこと?~服用回数の変更は含まれないことに注意

回答:1日の投与量を増減させても良い、ということ

 添付文書に書かれている「適宜増減」とは、1日の投与量を増減させても良い、という意味です。
 気を付けなければならないのは、1日の服用回数を変更することではない、という点です。
適宜増減

 医師は、患者の症状や年齢といった状況に応じて、その人に最も適した量と服用方法を選びます。そのため、必ずしも添付文書の用量・用法通りになるとは限りません。
 その際、「適宜増減」の文言によって変更できるのは「1日の投与量」だけです。「1日の服用回数」を変更する場合、その変更は医師の裁量権によるものになります。

 そのため「1日の服用回数」が変わる場合、薬剤師は「適宜増減と書いてあるから大丈夫」ではなく、必ず医師への疑義紹介が必要です。

回答の根拠:添付文書の記載と、個別指導での指摘事項

 『リバロ(一般名:ピタバスタチン)』の用法は、添付文書では「1~2mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減し」・・・といったように、適宜増減が可能と記載されています1)。
 
 1) リバロ錠 添付文書

 しかし、この『リバロ』を1日2回投与は、薬局に対する個別指導での指摘事項に挙げられています2)。

 2) 東海北陸厚生局 「平成25年度に実施した個別指導において保険薬局に改善を求めた主な事項」

 同様に、『アダラートL錠(一般名:ニフェジピン徐放錠)』の1日1回投与や、『アバプロ(一般名:イルベサルタン)』や『アジルバ(一般名:アジルサルタン)』の1日2回投与も指摘事項に挙げられています2)。

 これらの指摘事項は、「用法」が変更になっているにも関わらず、疑義紹介を行わなかったことに対する指摘と考えられます。
 つまり、「適宜増減」と記載されていても、用法が変更になっている場合は必ず医師への疑義紹介が必要だということです。

薬剤師としてのアドバイス:「適宜増減」の持つ保険適用上の意味に注意

 例えば、上記の『アバプロ』や『アジルバ』など「ARBの1日2回服用」については、エビデンスレベルは3であるものの、高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)においても言及されています。
 このように、必ずしも添付文書の用法通りの使い方ばかりが正しいわけではありません。
 
 しかし保険適用上、「適宜増減」は用法の変更を含まないことには留意する必要があります。
 

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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