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喘息治療薬 薬物動態学

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『ホクナリンテープ』、剥がれた時はどうしたら良い?~貼り直すか、新しく貼るかの判断

di-hokuna

回答:貼り直すか、新しく貼るかを考える

 剥がれてしまった場合の対応は以下の3つです。

1.剥がれたテープを、もう一度貼り直す
2.新しいテープを貼り直す
3.貼り直しはせず、次の薬まで待つ

 
 考える基準は、「剥がれるまでに、どのくらい貼っていたか」です。

 12時間以上貼っていた場合には、薬の成分はほとんど吸収されているため、特に貼り直す必要はありません。
 12時間以内に剥がれてしまった場合や、端がめくれてきた場合などは、絆創膏などのテープで補強して貼り直すことをお勧めします。

 剥がれたテープがくしゃくしゃになっていたり、汚れたりして貼り直しができない場合には、新しいテープを貼ることも可能です。

 テープが剥がれた場合はどういった対応をすれば良いか、予め医師・薬剤師に聞いておくと良いでしょう。

 

回答の根拠:テープに残っている薬剤量から考える、貼り直しの是非

 『ホクナリンテープ(一般名:ツロブテロール)』は、24時間貼り続けることで、テープに含まれる薬剤の86.1~87.9%が皮膚に移行します1)。もし12時間で剥がれてしまった場合でも、24時間貼り続けたときの85%・・・つまりテープに含まれる薬剤の約74%(86.1~87.9×85%)が皮膚に移行しています2)。

 1) ホクナリンテープ 添付文書
 2) Eur J Clin Pharmacol.44(4):361-4,(1993) PMID:8099880

 そのため、寝る前に貼ったテープが朝に剥がれてしまったというような場合でも、治療に大きな影響はないと考えられます。

 しかし、半減期が5.9時間のため、テープが剥がれると6時間ほどで血液中の薬の濃度は半分に減ってしまいます。これによって喘息の症状が出る恐れもあります。そのため、貼ってから6時間程度でテープが剥がれてしまったしまった場合には、貼り直しを考える必要もあります。

 このとき、新しいテープを貼り直したとしても薬の血中濃度は通常の1.3倍程度で留まり2)、飲み薬のように大幅に高くなることはありません。そのため、必要があれば新しいテープを貼り直すことも選択肢に入れて考えると良いでしょう。

薬剤師としてのアドバイス①:一番しんどい時間の、8~12時間前に貼る

 『ホクナリンテープ』は、1日1回貼ることで効果が24時間続きます。そのため、お風呂上がり等、皮膚を清潔にした後に貼るのが一般的です。

 しかし、薬の血中濃度が最も高くなるのは、テープを貼った11~13時間後です(Tmax:11.3~13.3時間)3)。

 3) ホクナリンテープ インタビューフォーム

 そのため、早朝の喘息発作(morning dip)がある場合には前日の夜21時頃を目安に、夜の就寝前に咳が酷い場合にはその日のお昼頃を目安に、それぞれ貼るのが良いと考えられます。
 その際、テープにはポリエステル製の膜があるため、入浴しても薬が溶け出してしまうことはありません4)。ただし、剥がれてしまわないよう予め絆創膏などで補強する必要があります。

 4) アボット(株)Webサイト ホクナリンテープFAQ

薬剤師としてのアドバイス②:貼る場所は少しずつ変えて貼る

 『ホクナリンテープ』を毎日同じ場所に貼り続けていると、皮膚がかぶれてくることがあるため、少しずつ貼る場所を変えて貼ることをお勧めしています。

 その際、胸・背中・上腕部(二の腕)であれば、どこでも効果は同じなので、特に貼る場所にこだわる必要はありません

 小さなお子さんで薬を勝手に剥がしてしまう場合は、手の届かない背中に貼るなど、個別の事情に応じて工夫するようにしてください。

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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