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ステロイド(外用) 似た薬の違い

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「ステロイド外用剤」から『プロトピック』に変わったのは何故?~急性期と慢性期の治療目的

回答:「ステロイド外用剤」を使えない場合、『プロトピック』に切り替える

 長期使用や、顔への塗布など、「ステロイド外用剤」の使用に問題がある場合、『プロトピック(一般名:タクロリムス)』に切り替えます。

 『プロトピック』は、「ステロイド外用剤」でよく問題となる、長期使用した際の皮膚が薄くなる副作用が起こりません。
 また、「ステロイド外用剤」に匹敵する抗炎症作用を持ちながら、顔への使用も制限されていません。

詳しい回答:急性期と慢性期の治療目的

 『プロトピック』は、「ステロイド外用剤」等の既存の治療方法では効果が不十分だったり、副作用が問題になったりした場合に使用されます1)。

 1) プロトピック軟膏0.1% 添付文書

 よくある一例として、急性期の短期治療には「ステロイド外用剤」、慢性期の長期治療には『プロトピック』を使用します。
プロトピックとステロイド

 既に強い炎症が起きてしまっている状態(急性期)には、まずその炎症を抑える目的で、抗炎症作用や即効性に優れた「ステロイド外用剤」が処方されます。

 その炎症が少し落ち着いてきた際(慢性期)には、次の新しい炎症を防ぐ目的で、長期使用できる『プロトピック』に切り替えます。
 

回答の根拠①:『プロトピック』の抗炎症作用と、「ステロイド」長期使用の問題

 『プロトピック』には、成人用の0.1%と、小児用の0.03%があります。
 それぞれ、抗炎症作用が「ステロイド外用剤」のどのランクと同程度であるか、というデータがあります2)。

『プロトピック軟膏0.1%』 → Ⅲ群:『リンデロンV(一般名:吉草酸ベタメタゾン)』と同等
『プロトピック軟膏0.03%小児用』 → Ⅳ群:『アルメタ(一般名:アルクロメタゾンプロピオン酸)』と同等
プロトピックとステロイドの強さランク

 2) 中外医学社 EBM 皮膚疾患の治療 up-to-date,(2015)

 「ステロイド外用剤」を長期に渡って使用し続けると、皮膚が薄くなってしまう副作用が起こる可能性があります。※大量・長期使用の目安

 そのため、長期で炎症をコントロールする必要がある際には、同等の抗炎症作用を持ちながら長期使用の問題がない『プロトピック』を使用します。

回答の根拠②:顔の炎症に対する選択肢

 ステロイド外用剤は、塗布する部位の皮膚の厚さに応じた強さのものを選ぶ必要があります。この際、Ⅲ群ステロイド外用剤は、一般的に顔には使用しません

 一方、『プロトピック』は、特に顔への使用も制限されていません。

 そのため、Ⅳ群ステロイド外用剤では効果が不十分な場合、Ⅲ群ステロイド外用剤と同等の効果が得られる『プロトピック軟膏0.1%』を使用することがあります。

+αの情報:小児用の『プロトピック』を、大人が使うこともある

 『プロトピック』は0.03%の濃度(小児用)であっても、成人のアトピー性皮膚炎に対して十分な治療効果が認められています。そのため、欧米各国では0.03%にも成人に対する使用が認められています3)。

 3) プロトピック軟膏0.03%小児用 インタビューフォーム

 日本では保険適用がまだ認められていませんが、医師の裁量によって成人でも0.1%と0.03%を使い分けることがあります。

薬剤師としてのアドバイス:使い始めの”ヒリヒリ”は無害

 『プロトピック』の使い始めには、”ヒリヒリ”や”火照り”を感じることがあります。

 しかしこうした感覚は、皮膚に何か害があるから感じるわけではありません。また、一般的に1週間程度続けて使っていると、こうした感覚は無くなっていきます。
 そのため、使い始めの時期にはしばらく、この”ヒリヒリ”や”火照り”を我慢して使う必要があります。

 どうしても我慢できない場合や、この感覚があまりに長く続く場合には、一度Drと相談するようにしてください。

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

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