■サイト内検索


スポンサードリンク

解熱鎮痛薬・NSAIDs 市販薬・OTC

/

『ロキソニンSプラス』は普通のロキソニンと何が違う?~酸化マグネシウムの効果と配合量

回答:胃を守る「酸化マグネシウム」が入っている

 痛み止めの『ロキソニン』は、胃の粘膜を荒らしやすい傾向があります。そのため、普通は病院でも『ロキソニン』と一緒に胃薬を処方されます。

 しかし、市販薬の『ロキソニン』を買う時には一緒に胃薬はついてきません。そこで、胃を守る「酸化マグネシウム」も追加されている『ロキソニンSプラス』を選ぶことで、胃への副作用をより少なくすることができます。
ロキソニンSプラス
 痛み止めの本体である「ロキソプロフェン」の配合量は、処方薬の『ロキソニン』、市販薬の『ロキソニンS』や『ロキソニンSプラス』、いずれも60mgで同じです。

回答の根拠:胃粘膜保護の薬と、その用量

 『ロキソニン(一般名:ロキソプロフェン)』をはじめとするNSAIDsは、胃粘膜を荒らす副作用が多いのが弱点です。そのため、胃薬を一緒に処方されることがよくあります。
 このとき、厳密には『サイトテック(一般名:ミソプロストール)』など、NSAIDsとの併用に適応のある薬を使う必要があります1)。

 1) サイトテック錠 添付文書

 しかし、実際には『ムコスタ(一般名:レバミピド)』や『セルベックス(一般名:テプレノン)』などの安い胃粘膜保護薬が選択されることが多いのが現状です。

「酸化マグネシウム」の効果と配合量

 便秘の薬としても使われる「酸化マグネシウム」には、胃・十二指腸潰瘍や胃炎に対する適応もありますが、こうした胃薬として使う場合には、通常1日500~1000mgで使用します2)。

 2) マグミット細粒 添付文書

 あまり「酸化マグネシウム」を多く配合すると、下剤としての作用でお腹が緩くなる可能性があります。
 痛み止めを飲んだら下痢をした、という評判が出回ってしまうと、『ロキソニン』のブランドイメージも崩れてしまいます。そのため、33.3mgという配合量は、こうした副作用を起こさないギリギリのところで胃粘膜保護の効果を期待した量、と解釈するのが妥当です。

薬剤師としてのアドバイス:痛み止めを飲むのは、何か一口でも食べてから

 『ロキソニン』などの痛み止めを、お腹が空いている時に使うと、胃を荒らす副作用が出やすくなります。そのため、できるだけ何か一口食べてから飲むか、それが難しければコップ1杯の多めの水で服用するようにしてください。
 こうした対処だけでも、胃への負担は大きく減らすことができます。

 もともと胃の弱い人は、こうした対応に加えて、より胃にやさしい『ロキソニンSプラス』にすることも一つの選択肢です。
 ただし、定価648円の『ロキソニンS』に比べ、『ロキソニンSプラス』は「酸化マグネシウム」が配合されている分定価698円と、50円ほど高くなっています。

 必要があればより高くて良い薬を、特に胃にも問題なければ安い薬を、それぞれ宣伝文句や広告に惑わされることなく、薬は内容で選ぶことをお勧めします。

+αの情報:吸収のための緩衝剤としての酸化マグネシウム

 「酸化マグネシウム」は、胃酸を中和する作用があります。胃粘膜保護効果も、この作用に基づくものです。

 胃内のpHと薬の効果は密接に関係しているため、胃酸を中和し胃内pHを上げることで薬の吸収や効果が高まることがあります(例:ピロリ除菌時に抗生物質と併せてPPIを使う)。こうした理由から、吸収を高めるための緩衝剤として「酸化マグネシウム」が配合されているケースもあります。
 

 

~注意事項~

◆用法用量はかかりつけの主治医・薬剤師の指示を必ずお守りください。
◆ここに記載されていることは「原則」であり、治療には各々の環境や状況により「例外」が存在します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

前のページ

次のページ

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

■主な活動

【書籍】
■羊土社
薬の比較と使い分け100(2017年)
OTC医薬品の比較と使い分け(2019年)
■日経メディカル開発
薬剤師のための医療情報検索テクニック(2019年)

 

【連載】
Medical Tribune / PharmaTribune
ダイヤモンド・ドラッグストア
m3.com

 

【講演】
薬剤師会(大阪府/広島県/山口県)
大学(兵庫医療大学/第一薬科大学)
学会(日本薬局学会/プライマリ・ケア連合学会/アプライド・セラピューティクス学会)

 

【監修・出演等】
異世界薬局(MFコミックス)
Yahoo!ニュース動画
フジテレビ / TBSラジオ
yomiDr./朝日新聞AERA/BuzzFeed/日経新聞土曜版/日経トレンディ/大元気/女子SPA!ほか

 

 

利益相反(COI)
特定の製薬企業との利害関係、開示すべき利益相反関係にある製薬企業は一切ありません。

■ご意見・ご要望・仕事依頼などはこちらへ

■カテゴリ選択・サイト内検索

■おすすめ記事

  1. 『オーグメンチン』と『サワシリン』、同じ抗生物質の違いは?~…
  2. 『ラミシール』と『イトリゾール』、同じ内服の水虫薬の違いは?…
  3. 2歳未満の乳幼児に「抗ヒスタミン薬」は使える?~熱性けいれん…
  4. 『ロキソニン』と『カロナール』、同じ解熱鎮痛薬の違いは?~効…
  5. 「リン酸コデイン」は12歳未満に使っても良い?~呼吸抑制と日…

■お勧め書籍・ブログ

recommended
recommended

■提携・協力先リンク


オンライン病気事典メドレー

banner2-r

250×63

PAGE TOP